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No.6 枝葉大切
2006.3.31
枝葉末節という言葉があります。どちらかというとマイナスの表現をしたい文章の中で使われることが多いようです。枝葉末節に囚われず本道を見極めとか、枝葉末節を切り取りシンプルな形で核心を掴めとかです。
会社経営においても空疎な経済経営金融用語などが羅列されただけの枝葉末節的な要素がないがしろにされた“戦略”とか”計画“が多いように思います。
しかしながら、仕事なんて1つ1つは全体から見れば枝葉末節なものばかりだし、その枝葉末節なものの集積が仕事と呼ばれているのではないでしょうか。
会社では色々な計画を作りますが、計画を実効あるものにするには、会社で働く人たちへの配慮しかないと思います。具体的には人材への投資、環境整備といったことになるのかもしれません。要は人への配慮のない計画は、実現可能性は低いと思っています。だって計画遂行者は生身の人間なのだから。そうだからこそディテールに拘る必要があるのです。
私自身、現場も充分知らず経営の数字遊びを机上でしていたのではといった自戒の念が今あります。
どちらに転がっても大勢には影響は無いと軽んじていたディテールの判断は他人に任せていました。
落ち着いて考えてみると仕事そのものが枝葉末節なものの集大成なのだから枝葉末節こそ大切なものだと理解する必要があると思います。間違いなく枝葉末節な事柄の中に会社で働く人たちの“気持ち”が宿っているわけだから。