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No.4 会社って一体何なのだろうか<利益その2>

2006.3.14

 例えば利益という言葉があります。企業利益の額が外部からの当該企業への評価と考えるなら会社の社長さんは利益の極大化を目指すことは当たり前です。しかしながらこのblogの第一回めで書いたように、会社を取り巻く限定的な人たちの幸福感の達成を会社が存在する理由である考える私にとって利益の極大化が必ずしも私の理念とするところと直接的には結びついてこないのです。

 利益が会計上の概念とすれば、キャッシュこそ現実です。利益とキャッシュの違いと相関性を正確に判断し会社を動かすことが大切だと思います。

 閑話休題
 誤解を恐れずいえば、例えば1兆円以上の利益を出す会社はそんなにいいのでしょうか。それなら製商品価格を下げて消費者に還元したり、社員の人たちに報いたりすることを考えたらよさそう。負け犬の遠吠えですが、かけ離れた過大すぎる利益は品がないですね。どこかで無理が生じ、誰かが泣いているのではと思ってしまいます。

 これから外部から会社をみる尺度は従来の数字を中心にした立場から多様な要素が加味されてくるでしょう。

 話を戻します。会社の継続性を第一義に考えるならキャッシュ経営に徹することだと思います。なぜならそれが一番保守的だから。企業間信用で膨れ上がった損益に実体的な意味を見出せないのです。

 中小の会社の資金調達能力からすれば、エクイティーファイナンスなんかあまり期待できないのだから、償却費と借入の状況にもよりますがキャッシュが回れば損益上利益がでるということです。

 私はキャッシュベースで会社をみています。従って「勘定合って銭足らず」という状況は作りません。むしろ「勘定合わずに銭足りる」ぐらいが将来見通しのある会社にとっては大切だと考えています。

 株式を公開していない中小企業には教科書も大層な理論も必要ないと思うんです。会社を成り立たせている全ての要件について自分の頭で考え、借り物のHow Toものに走らず自分の言葉で表現出来ることが重要だと思います。