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No.35 バレンタイン戦争(その1)
2008.2.27
今年初めての文章です。
ひょんな事からバレンタインのチョコレートを作ることになりました。インターネット通販用の製品です。昨年秋口ある人を介してインターネット向けの商品開発、供給施設の紹介依頼があったことが最初です。当初、ケーキ屋さんからチーズケーキなどを仕入れてヤフー、楽天市場等に出店している有力店に卸していました。要するに口聞き的な商売をしていました。
平成19年末のクリスマス商戦がこの道の将来性を示していました。生産能力以上のクリスマスケーキが売れたからです。こうなってくると本格的に研究してみたくなってきますよね。
11月頃から自社がメーカーになるという発想が端からなかったためバレンタイン用の生チョコを1ヶ月間に2~3万個作れる製造業者を県内外捜しました。しかしながら人員、設備、資金の問題から全て断られてしまいました。単純なものでこうなってくると自社で作るしかないと考えてしまった訳です。
それからが戦争の始まりです。
製造場所の手配、生産設備の検討、商品レシピの作成、パッケージデザイン、原価計算、食品衛生管理法に基づくお菓子製造業の許可等初めてのことばかりで今年に入ってからは1日も休むことなく遮二無二に頑張ってきた感じです。
当社のメイン事業は調剤薬局の経営でありその他医療器械の販売等を行ってきましたが、まず製造業は始めての経験です。インターネット販売の世界も未経験でした。全てが始めてのことで思いも因らない出来事の連続で苦労しっぱなしでしたがこんな楽しい時間も始めてでした。
インターネット販売の要諦は確率論ですね。いいものが売れる世界でもないし、悪いものが売れる世界でもない。需要層を最も見込める年齢層にセグメント分析し、そこに投入する商品、価格を設定することが大事ですね。人の味覚は千差万別ですから食品、スイーツ等に照準をあわせることは理に適っているのかもしれません。同じものでもおいしいと感じる人、まずいと感じる人、何も感じない人と色々です。味と価格との相関性を理解することが大切ではと思います。こだわり食材を高価な値で販売することも一つの戦略でしょう。しかし廉価大量販売がインターネット通販には向いていると思います。ある程度の集客力のあるお店は大数の法則が適用されるように思います。要するに人の好みは多岐に亘りそれなりの味のそれなりの価格の商品はある程度の数量は売れる可能性が高いと言うことです。規格外の不良商品とか価格が以上に高いとかは問題外ですが。
最後にもう一つ。インターネット通販事業は実店舗販売とは違い売るのではなく売れる仕組みを理解することだと思います。
とは言え最高の販売戦略は魅力ある商品を開発することです。我々が第2次創業とも言えるインターネット通販業界に進出できたのも一人の女性社員の力があってからのことです。感謝しています。まだまだ潜在能力を秘めた人達が社内にはいることでしょう。
どんな感じの1ヶ月間だったのか詳細は次回から書きます。