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No.25 新しい年を迎えて思うこと

2007.1.15

 嘗て幕末の世、長州の志士達が三田尻港から西宮港に上がり大坂を経由して京都に上洛し維新政府の礎を創ったように、私達も今年は関西を目指して行きたいと思います。

 一定の経済成長がないと社会インフラが成立しないように企業においても成長が安定の基盤であることに間違いはないと思います。山口県で薬局を中心に事業展開している当社にあってマーケットのサイズ、生産性から考えて山口県に集中することは得策ではないと考えています。企業は継続性を持って存在の価値があることからその継続性を維持するには業態、サービスのイノベーションとマーケットの選別が必要かと思います。今年の当社のテーマは「結合」です。社内外における結合です。昨年6月に可決された医療法等の改正法案により薬局は医療提供施設として認知され、ある意味グレードアップされ薬剤師の仕事のやりがい、誇り、社会的基盤の確立がなされました。一方では社会的な責任も増大しました。このような環境変化のなか、社内的、企業組織内部的には構成する人達の気持ち、心意気の「結合」が大事だと思います。具体的には人達の力の強弱はあっても力が分散することなく同じ方向を見ようという意味での結合です。その方向性を指し示すことが年初に当たっての私の仕事です。皆が力を出せるよう、新しいフィールドの設定とその拠点作りが最重要課題となります。薬局としての基本的な機能は十分果たしながら新しい薬局形態、サービスの体系をどう形作っていくか各々の薬剤師が考えていってもらいたいところです。

 一方、社外結合については、異なる企業風土、企業文化があるため結合を目指せば色々な摩擦が生じることは間違いないでしょう。しかしながらそれを乗り越えたところに結合した企業同士が互いにwin-winの関係を築けるものと思います。結合の可否は信頼に基づく共存共栄の意識の確立です。中小企業者単独では資本力を第一に企業総合力が不十分ですし、単独での生き方は時間が掛かりすぎるのではないでしょうか。その意味で相互補完関係が認められ、大きな方向性が一致するなら社外のパートナーと連携することも大事なことと考えています。今まではどちらかというと人材、設備、運営等全て自前で単独でやってきました。操業来17年間この方針でやってきた結果が現状程度の会社であることを考えれば何か抜本的に変える必要があると考えざるを得ません。

 過去の経験を踏まえ且つ企業経営の考え方の革新を行い、今年は社内外との「結合」をテーマに臆することなく進んで行きたいと思っています。