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No.24 情報

2006.11.18

 幕末物を読んでいると当時情報は旅をすることによりしか得られないことがよくわかります。時代を築いた人、先人は旅人であったと言われています。

 現代のように椅子に座り、パソコンを開きインターネットを操作することにより世界中の情報を得ることができるのとは大変な違いです。

 幕末、最先端の情報を得るためには膨大な体力、資力と並外れた知識欲、使命感が必要だったと思います。また、当時の人たちの寿命から考えて、短期間での業績、後世の歴史に与えた影響の大きさを考えると、ただただ脱帽してしまいます。

 瞬時に無償で得られる現代と自らの肉体を酷使し、直接人の端から得た情報。量については圧倒的に現代の方が多いけれど昔のように身を賭して得た情報の咀嚼力の差をみると、大きな違いが感じられ、それが行動の差となっているのかもしれません。

 一度、メディアを遮断して思索に没頭してみるのはどうでしょうか。先人に直接教えを請うこと、及び先人の書を学びながら人の根源に係わるテーマについて狭く、深く掘り下げて自分なりの考えを整理してみることも閉塞感のある現代においては大事なことかもしれません。