株式会社プロッグ

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No.36 バレンタイン戦争(その2)

2008.5.8

 バレンタインデーを1週間後に控えたチョコ工房の風景です。小さな工房スペースに20数人の人が埋め尽くされています。原料のチョコレートを刻む人、それと生クリームに熱を加えながら混合する人、型に流し込む人、冷凍庫に入れる人、冷凍後所定の大きさにカットする人、ココアパウダーを塗せる人、ケースに収める人、食品表示シールを貼る人、リボンシールを貼る人、クッション材を入れる人、そしてダンボールに入れ出荷する人と思い出しても恐ろしい作業風景でした。

 通常作業時間内で毎日の生産量が1200ケースが限界でしたがピーク3600ケースを生産したことからも工房の混沌さは充分理解いただけると思います。中心的な生産者はもちろん寝る間を惜しんでの作業です。朝の寒気で転寝から目が覚めたことが何度あったことでしょうか。その結果足を痛めたり、腰痛になったり、体重が落ちたりと身を削ってまで頑張れたのはどういった心の有り様からなのかと考えることがよくあります。

 ピーク時のパートは48人に達し、社内的にも他の事業部門の人が本来業務の終了後又は休日に応援に駆けつけてくれました。自発的な行為故感謝で一杯です。48人にもなると訳がわかりません。主婦の方あり、大学生・高校生あり、社員の身内あり、おじいさん、おばあさんありと集まった人達の年齢差は50歳以上あったでしょう。それらの人達の協力で当社初めての「自社生産」が出来たと思っています。

 今回のバレンタインチョコは出店者の営業方法が功を奏したと考えています。毎日の生産量の倍くらいの注文が毎日舞い込む訳ですから生産が間に合うのか本当に心配でした。初めてです。もう売れなくていいと思ったのは。ネット通販事業は「ハマレバ」想定外の売上が可能な世界だということが分かりました。異常なテンションの中、目標通り生産を完了し、最後の商品を出荷した時の達成感は今まで経験したことのない感覚でした。インターネット通販の食品限定とはいえ21百万品目で全国2位の個数を販売したことは自信になるし、戦争になるのは当然かもしれません。

 今回のバレンタイン戦争を通じて会得したことは数え切れません。もの造りには材料発注から出荷まで経営の全ての要素が含まれています。従って今回の経験を反芻、整理することにより多くのことが得られることは間違いありません。反省点も多々あります。一番大きな反省点はこれだけ多量な製品の生産を未経験ながらやろうと決断したことでしょうか。素人の恐さですね。でも、苦労に苦労を重ね結果的にやり遂げたことは当社の将来にとって計り知れない意味をもたらすでしょう。集団が同一の目標に向かってこれ以上ないテンションを持ち続け、苦しさの度合いが深いほど達成感が大きいことは間違いありません。

 とはいえ、今回のような戦争ばかりはしていられません。冷静になってみると達成感は確かに大きなものですが混沌の中では大きな経済的成果は得られません。シンプルで且つ最小の経営資源投下が最大の成果を挙げ得ることになります。今回のバレンタイン戦争では高揚感と大きな付加価値を生みました。しかしながら想定する労働分配率をかなり超過したことは大いなる反省点です。

 これからは一時的なイベント時だけの狂騒その結果としての満足に終わることなくシンプルに平穏な状況でスタンダードな商品作りをすることが大切だと思います。今後平時の商品開発がポイントになるでしょう。このたびの経験を踏まえインターネット向け商品の製造を当社の事業の柱の1本にして行きたいという決意は変わりませんし、今の時点では達成できるというちょっとした自信も芽生えています。


PS
 2月のバレンタイン戦争が終わったかと思うと3月はホワイトデー戦争です。これはある意味バレンタインより大変でした。そして今は母の日の商品作りで多忙な毎日です。それでも今回は過去の学習効果により商品選別に力を入れたこともあり生産計画も余裕含みです。スイーツは夏枯れする商品です。夏に合った新商品の開発及び地域ブランド食材の発掘、将来を見据えたこだわり食品の開発などやるべきことは多々あります。

 先日某有名牧場の生キャラメルを頂きました。パッケージ、デザインは立派でした。味は----------------、価格は----------------、典型的なインターネット対応商品だと思います。でもこれでいいのかな。パッケージ等商品の外観は軽視出来ませんというか重要な要素です。送料がかかるという実店舗販売にはない致命的なハンデもあります。その中でコストを削り地道に良い商品を作り、知恵を絞った販売戦略を立てることが大事だと言う当たり前の結論に至りました。

 チョコレートにまみれた1ヶ月間。「ものづくり」は楽しいというのがバレンタイン戦争を経験した私の結論です。 

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